コロナ禍に歯科医院は大丈夫!?歯科医院が安全な理由と行くべき理由

コロナ禍に歯医者行っても大丈夫!?

 なかなかおさまらないコロナウイルス。歯科治療中の方やメインテナンスに行きたい方も、「この状況下で歯科医院なんて行ったら感染リスクが怖い。」そう不安に感じていらっしゃる方は多いと思います。

 結論から言いますと、基本的には大丈夫です。

 実際にコロナ禍でも毎日出勤して、日々診療をしている現役歯科医師の私がご説明させて頂きます。もちろん、今まで陽性になっていませんし、一緒に働いているスタッフの中にも陽性になった人は一人もいません。

 今回は、コロナ禍でも歯科医院に行って大丈夫と考える理由をメインに説明し、後半では、むしろ今だからこそ歯科医院にいくべきと考える理由についても説明していきたいと思います。

なぜ今、歯科医院に行っても大丈夫なの?

 私が考える歯科医院の安全な理由として、「スタンダード・プリコーション」が挙げられます。

スタンダード・プリコーション

スタンダード・プリコーションとは、医療・ケアを提供するすべての場所で適用される感染予防策で、標準的予防措置策とも呼ばれます。感染症の有無に関わらず、あらゆるご利用者様・患者様に対して普遍的に適用される予防策です。「汗を除くすべての血液、体液、分泌物、損傷のある皮膚・粘膜は感染性病原体を含む可能性がある」という原則に基づき、手指衛生や個人防護具(マスクやガウン他)の着用など感染リスクを減少させる予防策を示しています。

https://pro.kao.com/jp/medical-kaigo/glossary/s/037/

 重要なところを抜粋して言うと、感染症の有無に関わらず、すべての患者様に対して感染性病原体を含む可能性があるという原則に基づき、感染予防を行うということです。

 ですので、今巷ではもう当然となった手指消毒は、もう何年も前から医療の世界では当たり前のことでした。

 特に歯科では、治療の際に歯を削ったり、クリーニングする際に発生するエアロゾル(唾液や血液、削りカスなどが冷却水を含んで空気中にミストとなって飛び散ること)が問題視され、口腔外バキュームの設置患者ごとの器具の交換なども当然コロナ前から行われていました。

 なので個人的な感覚としては、コロナが流行っても感染予防に関して行うことは今までと大きく変わらなかったです。

 歯科医院が安全と言える事実が最近ニュースにも出てきました。

「吉村洋文知事、クラスター発生ゼロの歯科医院に何かある・・・」https://news.yahoo.co.jp/articles/16a66647bde2a68182c38b2a79a8f695f02cb610

 この記事は歯科界においても話題となりました。

 飲食店やなどでは原則全員マスクをしています。ですが、歯科において患者さんがずっとマスクをしているわけにはいきません。アポイントによりますが、最低30分、長い治療だと1時間やそれ以上私たち歯科医療人たちはマスクをしていない患者さんと、それもかなり近距離で治療しています。

 それなのに、歯科医院でクラスターが出ていないのです!

 それはつまり、今私が述べた感染予防が徹底されているからではないでしょうか。

コロナ禍でも歯科医院に行くべき理由

 ここからはこの時期だからこそ、歯科医院に行った方がいい理由について述べたいと思います。

 その①:口腔ケアは免疫力をあげる!

 みなさん、そもそも感染症はどうして発症するかご存知ですか?

 感染症の原因となる細菌やウイルスが身体に入ったからですか?

 いえ、違います。それが事実ならとっくに人類は滅亡しています。

 私は歯科医師なので、口を例に出しますが、口腔内には約300種類の微生物が常在しています。数にすると、約1,000億個くらいの菌がいます。

 めっちゃわかりやすく言うと、口は肛門と同じくらい汚いです。

 もっとわかりやすく言うと、ウンコです。(※お食事中の方、申し訳ありません)

 それだけ菌がいても普段元気でいられるのは、免疫力があるからです。

 この免疫力と菌の悪さのバランスがシーソーみたいに攻めぎあって、菌の悪さが勝った時に感染症が発症してしまうのです。

 菌の悪さを低下させるのに有効なのが口腔ケアです。シンプルに口腔ケアで菌を減らしていけば、菌のパワーが減って感染症は発症しにくくなります。

 ですので、歯のメインテナンスも不要不急と思われがちですが、感染症予防の観点としては決して不要不急ではないと思います。

 その②:今がチャンス!親知らず、矯正

 親知らずの抜歯は、抜歯後ほっぺが腫れることがあります。

 でも今はマスクするから気にならない!

 歯の矯正はワイヤー矯正だと見た目が気になります。

 でも今はマスクするから気にならない!

 仕事が忙しくて、なかなか治療やメインテナンスに通えなかった。

 でも今は在宅勤務で通える時間ができた!

 といったように、今まで弊害となっていたものが、コロナで生活様式が変わったことでチャンスになる例もあります。

 実際に、今この時期に親知らずの抜歯や矯正、まとまった治療の希望をされる患者さんが増えてきている気がします。

まとめ

 コロナ流行前から歯科では感染予防に努めてきたので、安全に通院できる歯科医院は多いと思います。それを立証するように大阪ではクラスターが発生していません。

 口腔環境を整えることは免疫力アップに繋がります。また、今まで歯科治療を諦めていた人も通えるチャンスができた方はぜひ今のうちに治療されることをおすすめします。

 

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