みなさんは、何かのプロジェクトのリーダーを任されたりした経験はありますか?
私は先日、医院のマニュアルを作成するリーダーを任されました。そこで私は思いもよらぬ苦労を経験しました。
様々なリーダー像があるとは思いますが、今回私が学んだことは、しっかり丁寧に指示を出しても人は動かないということです。
そこで今回は、部下にうまく指示を出すコツを私の失敗談も交えながら、お伝えしたいと思います。
部下にうまく指示を出すコツ
目的・目標を共有する
なにか作業を始める上で、まずその作業の目的や目標を定めることは大事です。
そこが決まっていないことは、行き先も決まっていないまま船を漕いでいることと同じことです。
その航海に同行した部下からすると、いつまで船を漕いだらいいのか分からず、ただただ不満が溜まっていきます。
一方で、作業を終えた後に得られるメリットを共有することも同じくらい大事です。
そのメリットを感じれるかどうかで部下たちの作業に対する意欲が変わってきます。
「やらされてると感じる仕事の効率は能力の3分の1、自主的にやる仕事の効率は能力の3倍の力が発揮できる」という言葉があります。
つまり、作業によって得られるメリットを部下が感じられると、その作業に対して能動的になり、結果的に得られるメリットはものすごく大きくなるのです。
5W2Hを意識する
5W2Hは具体的には以下の内容です。
When(いつ)
その作業はいつ始めるか?いつまでに終わらせるか?
Where(どこで)
どこで作業するか?
Who(だれ)
だれがその作業をするか?だれと作業するか?
Why(なぜ)
なぜその作業を行うのか?
What(なに)
どんな作業を行うのか?その作業をすることでなにが得られるのか?
How(どのようにして)
どのようにして作業をするか?
How much(いくら)
作業にかかる予算。作業によりどれだけのものをつくるか?
以上のことは頭で考えながら進めるより、一度紙に書き出すことをオススメします。
そうすることで、頭の中が整理されて、より明確な指示を出すことができます。
自分の常識の範囲内で判断しない
これは意外と皆さん陥りやすいです。
「ここまで細かく指示出したからきっとわかっているはずだ。」
「自分がリーダーなんだから、部下はしたがって当然だ」
こういったことが心の中に少しでも潜んでいる人は要注意です。
全く同じ思考回路の人間はこの世に一人として存在しません。
あなたの思惑通りに周りの人が動く事の方が奇跡
そんなふうに思っていた方がいいと思います。
ここで一番やってはいけないことが、
自分の指示通りに行動しなかった部下をあなたの常識の範囲で叱ることです。
これをしてしまうと、その部下のやる気を大幅に下げてしまい、結果的に作業の効率も格段に悪くなります。
すでにお伝えしたように、あなたの指示通りに動いてくれることの方が奇跡です。
なので、叱ることよりもどうしたら良い方向に向かっていけるかを部下と一緒に考えるべきです。
そうすることで、部下にも自主性が芽生え、より良い行動ができたり、素晴らしいアイデアを生み出してくれるかもしれません。
私の失敗談
偉そうに言ってきましたが、私もマニュアルのリーダーを進めるとき、様々な壁にぶち当たりました。
自分で言うのもなんですが、医院の中で私の立場は、周りのスタッフから好かれ、よくスタッフの悩みごとなども相談に乗っていました。
ですので、自分がリーダーとして指示を出せば、自ずとみんな率先して動いてくれるはずだと当然のように思っていました。
ですが蓋を開けてみると、みんなてんでばらばらのことをしだすし、挙げ句の果てに作業の期日を守らず、全くこちらの指示に従いませんでした。
当人たちは別に私を嫌うようになったわけでなく、仕事に対する姿勢はいつもと変わりません。
ただマニュアルを作るという作業に対して、目的が理解できていませんでした。
何のためにするのか、それをすることでなにが得られるのか?
そういったことを私がしっかり共有できていなかったのです。
そのことに気づいていない私は、次第にスタッフに対して不信感が募り、
自分1人だけストレスを抱え、イライラしているという負の状態に陥っていました。
こうなってくると、スタッフから頼まれごとをされても、
「こっちの指示はちゃんとこなしてくれないのに、なんでそっちの言うことは聞かないといけないの?」
という思いになり、一方的にこちらからギクシャクしてしまいます。
こんな関係性では、作業もうまくいくはずがありません。
まとめ
部下にうまく指示を出すコツとしては、
1.目的・目標を共有する
2.5W2Hを意識する
3.自分の常識の範囲内で判断しない
この3つを意識することです。
そうすることで、私のような負の状態に陥ることはないし、
部下に自主性をもたせることで、もしかすると貴方の想像以上の働きをしてくれるかもしれません。
私も今回のことで学んだことを肝に銘じて、今後も精進していきたいと思います。
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