電子タバコなら歯は大丈夫なのか!?現時点でのデータから解説!

こんにちは!歯科医師のhachiです!

数年前くらいから巷で、電子タバコを吸っている人を多く見かけるようになりました。

それに伴い、歯科でも

「電子タバコなら歯が悪くなりませんか?」

という質問をされる方が増えました。

これに対する答えはこうです。

「まだ出たばかりで医学的なデータは集まっていない状態です。」

それが事実なのです。

それでは、逆に質問します。

「電子タバコは歯にいいですか?

こう問われると、根拠はないかもしれませんが、YESという人はきっと少ないと思います。

今回は、現時点でわかっていることをお伝えしたいと思います。

新型タバコとは?

お恥ずかしい話、私は電子タバコが総称だと思っていたのですが、

正しくは「新型タバコ」なのですね。

「新型タバコ」を大きく分けると、「電子タバコ」と「加熱式タバコ」の二つに分かれるということなんです。

そして日本で主に流通しているのは「加熱式タバコ」の方で、「電子タバコ」は海外で広く流通しているそうです。

なので、ここからは「加熱式タバコ」に絞ってお話ししていきます。

加熱式タバコとは?

従来のタバコ、いわゆる「紙巻きタバコ」というのは、

タバコ葉を燃やして煙を発生させるものです。

それに対し、「加熱式タバコ」というのは、

タバコ葉を電気的に加熱して発生させたエアロゾル(液体の微小な粒子とガスの混合物で霧状のもの)を吸引する仕組みです。

加熱式タバコに含まれる健康影響物質

加熱式タバコのエアロゾルには紙巻きタバコと同様に有害物質が含まれます。

具体的には、タバコ特異的ニトロソアミン、アルデヒド類、揮発性有機化合物といったもので、

これらの物質の多くに発がん性が認められ、呼吸器や心血管系の障害胎児の発育や脳の発達への障害を引き起こす物質も含まれています。

そしてもちろんニコチンでは依存性が問題になります。

紙巻きタバコと比較してどうなの?

  • ニコチン:同程度
  • タール:やや低い(粒子状物質はやや高い)
  • 一酸化炭素:かなり低い
  • 発がん物質:かなり低い

以上のことからすると、よもや加熱式タバコの方が紙巻きタバコより害が少ないと判断されるかもしれませんが、冒頭でお伝えしたように医学的根拠はありません。

口腔内への影響

加熱式タバコは主に日本で流通しているので、まだデータは集まっていませんが、

電子タバコは海外からの報告がいくつかあるそうです。

そのデータにおいては、やはりというべきか、

歯周病、虫歯、口腔がん、インプラント、いずれにおいても悪影響があるという結果でした。

なので、おそらく加熱式タバコにおいても何かしらの悪影響はあるのではないかと私は考えています。

まとめ

  • 日本では「加熱式タバコ」が主流
  • 有害物質は、紙巻きタバコに比べて少ないが、発がん性はある。
  • 加熱式タバコはまだデータが集まっていないが、電子タバコのデータからすると、加熱式タバコも口腔内に何らかの悪影響はあると予想される。

ですので、加熱式タバコだから歯は大丈夫とは言い切れないというのが私の意見です。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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